お葬式には色々なマナーがありますが、履いて行く靴にもちゃんとマナーがあります。
「黒系なら何でも良いんじゃないの?」
と思われがちですが、色の他にもデザインや素材など気を付けなければならない点があります。
急な訃報で慌てないためにも、お葬式における靴のマナーを徹底解説します!
目次
男女子供別の葬儀での靴の選び方
男性用の革靴や女性用のパンプスといっても、様々なデザインや素材のもがありますよね。
男女共通として言えることは、黒であることと、シンプルであることです。
それでは実際に男女子供別に詳しく解説していきます。
メンズ(男性)の葬儀靴の選び方
男性で一番適している葬儀靴は、いわゆるストレートチップというデザインで内羽根になっているものです。
○ 良い例
ストレートチップとは上の画像のように、つま先の革の切り替えが横一直線にデザインのことです。
そして、紐を結ぶ部分には内羽根と外羽根といった2種類のタイプがありますが、内羽根であることが好ましいとされています。
それでは悪い例を見ていきましょう。
✖ 悪い例(外羽根)
✖ 悪い例(金具)
✖ 悪い例(ウイングチップ)
上から順に解説します。
・1枚目の画像
先ほど説明した内羽根ではなく、外羽根である。
・2枚目の画像
金具がついている。
・3枚目の画像
ウイングチップというデザインである。
上記のものは相応しくないので避けましょう。
では最後に履いて行っても問題の無いタイプを紹介します。
△ 履いても大丈夫
プレーントゥと呼ばれているもので、つま先や甲に一切の装飾が施されていないシンプルなタイプの革靴になります。
装飾が無いので、一般的にはお葬式に履いて行っても良しとされているのです。
レディース(女性)の葬儀靴の選び方
女性の最も葬儀に適している靴は、プレーン(ラウンド)トゥのパンプスです。
○ 良い例
つま先の部分が丸くなっていて、尚且つヒールが3~5センチ程度で太いものがおすすめです。
長時間立ってなくてはならない可能性も考慮して、高いヒールは避けましょう。
続いて悪い例を見ていきます。
✖ ヒールが高くて細い
✖ 装飾や光沢がある
✖ つま先やかかと部分が見えている
△ つま先が尖っている
上から順に説明すると
・ハイヒールのようなヒールが高くて細いものは華やかに見えてしまう。
・花やリボンといった装飾のあるものではなくシンプルに。
・エナメル素材や光沢があるものは避ける。
・つま先やかかとの部分が見えてしまうものは相応しくない。
・つま先部分が尖っているものは、他の条件をクリアしていれば大丈夫。
子供の葬儀靴の選び方は?革靴?
子供の場合に年齢にもよりますが、必ずしも革靴というわけではなく、スニーカーやローファーでもかまいません。
ただし、色やデザインには気を付けましょう。
なるべく黒系にすることと、シンプルなものが適切です。
お通夜・告別式にスエードの靴
よく質問されるのがスエードの靴でも良いのかということ。
スエードでもシンプルなデザインなら大丈夫なのでは?と思われがちですが、葬式にスエードの靴を履いていくのは、マナー違反です。
なぜかというと、仏教やその他多くの宗教では殺生をよくないこととしています。
なので、殺生を連想させるスエード素材は相応しくないということです。
スエードというのは、主に子羊や子牛の皮の裏面を起毛させたものなので。
同じ理由で、クロコダイル・ベロア・本革などの合皮素材の靴もNGです。
お葬式で履く靴下について
お葬式において靴下が見えてしまう場面も少なくありません。
靴下にもちゃんとマナーあるので覚えておきましょう。
・男性の場合
何の柄もない黒のソックスを履きましょう。
くるぶしまでしかない靴下や5本指ソックスもNGです。
・女性の場合
女性は黒のストッキングを着用することがマナーとされています。
肌が若干透けて見える薄さのものが良いでしょう。(20デニールくらい)
冬場や寒冷地ではタイツでも大丈夫です。
・子供の場合
靴と同様に、子供のマナーは大人のように厳格ではありません。
黒や紺・グレーなどにすれば問題ないです。
キャラクターや派手な色は避けましょう。
まとめ
おさらいします。
・ストレートチップが一番適している
・内羽根であること
・金具やウイングチップデザインはNG
・装飾のないプレーントゥはOK
・靴下は黒の普通丈のソックス(くるぶしや5本指はダメ)
・黒のプレーン(ラウンド)トゥのパンプスが適している
・ヒールは3~5センチ程度で太いもの
・つま先が尖っているものは、他の条件を満たしていればOK
・靴下ではなくストッキングを履く(20デニール程度が好ましい)
・装飾や光沢はNG
・つま先やかかと部分が空いているのもNG
・キャラクターや柄物は避ける
・靴下も黒系ならOK
いかかでしたでしょうか?
以上のポイントをおさえておけば、問題ないと思います。
葬儀事というものは、突然やってくることも少なくありません。
一足はあらかじめ持っていても損はしないでしょう。
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