今年もお盆の時期がやってきます。
みなさんは、「お盆」とはどういった行事がちゃんと知っていますか?
若い人は知らない方も多いかもしれませんね。
今回はその「お盆」について徹底解説します!
目次
お盆とは(意味)
お盆とは、ご先祖様や亡くなった人たちが浄土から地上に戻ってくるといわれていて、ご先祖様の精霊をお迎えし供養をする行事をお盆とよんでいます。
お盆の期間中にはご祖先様の霊が子孫や家族の元に帰ってくるとされ、盆の入りには迎え火を焚きご祖先様の霊をお迎えし、盆の明けには送り火を焚いて送ります。
お盆の正式名称は、盂蘭盆会(うらぼんえ)または盂蘭盆(うらぼん)といって、この名称は「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」というお経が由来であるとされています。
初盆(新盆)
初盆とは、人が亡くなってから四十九日を過ぎた後、初めて迎えるお盆のことを言い、地域によっては新盆と呼ばれることもあります。
呼び方は地域によって違い、西日本では「初盆」と呼ぶことが多く、東日本では「新盆」と呼ぶことが多いです。
また、その読み方も各地域によって違いがあり初盆なら「はつぼん」「ういぼん」。
新盆なら「あらぼん」「にいぼん」「しんぼん」。
など地域よって違ってきます。
通常のお盆と初盆(新盆)の違いは、念入りに供養をするために家族以外の親戚や友人、住職を招きしっかりとした法要を行います。
墓参り
お盆といえばお墓参りのイメージの方も多いのではないでしょうか?
お墓参りは地域ごとの風習があり日にちも行事も様々ですが、一般的にはお墓参りをするならば13日がよいとされています。
盆の入りと言われる13日に、帰ってくるご先祖様の目印になる迎え火をお墓の前で焚くという風習が、今でも残っているからです。
また16日は、ご先祖様のあの世への道中の無事をお祈りしながら、送り火を焚いてお見送りをします。
迎え火と同じくお墓の前で焚く地域もあり、13日と16日のお墓参りが大事とするところが多いようです。
お墓参りに必要な物
・手桶とひしゃく
※お寺に用意されている場合もある
・数珠
・線香
・供花
・チャッカマン(マッチやライターでも可)
・ろうそく
・お供え物
・墓掃除道具一式
・墓石専用洗剤
・ごみ袋
・新聞紙
・軍手
お供え物
帰って来たご先祖様をおもてなしする為に、お供え物についてマナーや定番の物などを解説します。
・いつお供えする?
地域によって異なりますが、一般的な場合8月13日~16日になります。
・定番は?
お供えした物は「仏様からのお下がり」と呼ばれ、後でみんなで分け合って食べることが供養やご利益につながるとされています。
そのため、食べ物や飲み物をお供えする場合は衛生面も考えお菓子なら個別に包装された物、果物なら日持ちするものが良いでしょう。
仏教が本来禁じている、肉や魚などの殺生を連想させるものは避けます。
また果物も定番ですが、奇数にするのがマナーです。
偶数だと「割り切れる」という意味で故人との縁が切れてしまう事を連想させてしまうからですね。
・フルーツ盛り合わせ
・小分けのお菓子(おせんべい、クッキー、ゼリーなど)
・花
・線香
・ろうそく
・お供え物の金額の相場は?
お供え物の相場は、だいたい3000円~5000円くらいが良いと思います。
相手に気を使わせてしまいますので、あまりにも高額なものは避けましょう。
ただし、初盆(新盆)の場合には5000円~10000円が相場になります。
・のしは必要?
お供え物には、基本的に双銀の結び切りの水引がついたのし紙を使います。
関西地方などでは、黄白の水引を使う風習があるみたいです。
地域によって異なりますので確認してください。
飾り付け
お盆の時期には帰ってくるご先祖様をおもてなしするために、仏壇の前に特別な祭壇を準備し飾り付けをします。
地域よって多少異なりますので、一般的な飾り付けの解説になります。
準備するもの
・盆棚
小さめのテーブルでも可能。
・盆提灯
迎え火の役割。
盆棚の左右各一つ配置する。
・真菰のゴザ
お釈迦様がマコモで編んだ寝床の上で病人を治療されたと言われている。
その上に精霊馬や季節の野菜・果物、故人の好んだものなどをお供え物として置く。
・麻がら
精霊馬の脚や箸として用いる他、迎え火・送り火を焚くためにも使われる。
・キュウリと茄子で馬と牛(精霊馬)
ご先祖様の行き帰りに乗る牛馬。
麻がらで足を作る。
割りばしやマッチ棒で作ることも多い。
帰ってくるときは早く来られるように馬を、彼岸に戻られるときは名残を惜しみつつゆっくり行くために牛を用意するといわれている。
・ほおずき
提灯として飾られる。
中が空洞になっている場所に、ご先祖様が身を宿して過ごすといわれている。
・そうめん(地域や宗派による)
細く長く幸せが続く縁起物。
・水の子(地域や宗派による)
きゅうりと茄子を賽の目に切って水鉢や蓮の葉や里芋の葉の上に供えたもの。
餓鬼道に落ちた無縁仏に対するお供え。
お盆に帰ってくるご先祖さまだけでなく、すべての霊をおもてなしする心遣いと優しさ。
迎え火・送り火とは
・迎え火
お盆のときに戻ってくるご先祖様の霊が、途中で迷子にならないように目印として門口や玄関で火を焚くことです。
※お墓で行う地域もある
ご先祖様の霊は、その焚いた火の煙に乗って家の中へ迎え入れられると伝えられます。
8月13日の夕方に焙烙(ほうろく)にオガラを折って積み重ね、火をつけて燃やし迎え火としてご先祖様の霊を迎えるのが一般的です。
オガラを燃やしたその煙に乗って、ご先祖様の霊が家に帰ってくるともいわれています。
焙烙オガラセット
・送り火
お盆で共に過ごしたご先祖様の霊が、無事に帰れるようお見送りをするために火を焚くことです。
8月16日の夕方に同じ場所で、焙烙にオガラを折って積み重ね火をつけて燃やし、送り火としてご先祖様の霊を送り出します。
※浄土真宗の場合、故人は極楽浄土に往生していると考えるため「迎え火・送り火」は行いません。
お盆の期間はいつからいつまで?
かつては旧暦の7月のお盆が一般的でした。
現在は新暦ぼ7月または8月の13日〜16日までの4日間の期間の事をいい、初日は「盆の入り」、最終日は「盆明け」、そして
真ん中の14日を「中日(ちゅうにち)」といいます。
7月のお盆
お盆の期間は地域によって異なり、7月に迎えるところと8月に迎えるところがあります。
東京などの関東の一部では7月にお盆の地域が多く、全国的には8月にお盆というのが一般的です。
※同じ県でも7月と8月に分かれているところもる。(山梨県など)
沖縄のお盆
旧暦に基づいて行事が行われることの多い沖縄では、今でも旧暦7月にお盆(旧盆)を迎えるところがあります。
年々、他の地域同様に新暦8月にお盆行事を行うところが増えているそうです。
旧暦では7月13日から15日(地域によっては16日)までがお盆
お盆休み(今年2020年は最大9連休)
お盆の時期じたいは地域によって異なりますが、「お盆休み」は8月に取るのが全国で基本となっています。
山の日(8月11日)や土日がうまくいけば大型連休になることも多いです。
ちなみに、今年2020年は8月11日・12日に休むことができれば、土日祝休みの人は9連休になります!
おわりに
今回は「お盆」について解説させていただきました。
ざっくりまとめると、お盆にはお墓参りや迎え火・送り火をすること。
お盆の時期は地域によって異なるというお話しでした。
いずれにせよ、お盆はご先祖様を供養する行事です。
お盆期間中はほとんどの業者がお休みになってしまうので、ご先祖様をおもてなしするために事前にしっかりと準備をしましょう。